『Infinite Sweet Pain』
+Blindness+
Scene.8

 

 
瑞穂は鴨居に犯され感じていた自分に腹が立ったが、九頭龍を見て安心し、心の琴線がプツリと切れた。そして濡れた瞳を九頭龍に向けて言葉を発した。

「俺は...大丈夫から心配するなよ」
「鴨居が高雄のことを傷つけないって解ったから俺...安心した。」
「俺はどうなってもいいんだ。だからそんな悲しい顔するなよ...」

「......」

「....高雄...俺を抱いてくれ」

九頭龍は胸が詰まっていたが、拘束具を付けられているが凛とした態度の瑞穂にココロの奥が揺さぶられた。
陵辱されながらも彼は光を失っていない。

「高雄...俺を抱いて...そして....全てを忘れさせて..くれよ」

瑞穂は妖艶な笑みで自分を誘っている。密部を見せるあられもない姿で...
拘束具のラバー感がより一層刺激的に見せ、九頭龍は欲情し勃起していた。

瑞穂は九頭龍を前にして気丈に振舞っていたが、突如恥ずかしさが襲ってきた。拘束具によって無防備に足を広げられているその格好の恥辱感。その様子を九頭龍が目の前に立ちはだかりながら観察するように見下ろしている。それこそ生殺しで彼は恥かしさでたまらなくなった。威風堂々とした何にも動じていないような九頭龍だが、彼のズボンの膨らみを見て勃起していることが解り、そのいちもつを想像すると、それだけで己を放出してしまいそうだった。瑞穂は顔を赤らめ困ったように眉を寄せる。

瑞穂の引き締まった美しい腹筋は、己自身から出たモノにまみれながら荒い息と共に上下する。彼の陰茎は締められた小さなベルトの器具がチギレそうなくらいプクリと膨れ上がり透明な蜜を滴らせている。
彼の体は先ほどまでの行為で全身が性感帯のように敏感になっており、触れるだけでピクンと小さく震える。

九頭龍は制服のズボンと下着を下ろし、光沢をおびた亀頭の堅く充血したいちもつを取り出すと、放置されていたジェルを塗りこめ、汚れないようにブラウスの前を開けた。そこからは淡い褐色の鍛え上げられた肉体が覗き、彼はそのまま瑞穂に覆い被さってきた。
瑞穂は息が上がった。
「はァッ..はァッ...」
その男らしい大きな存在を目の前に、彼は下腹部が熱くなった。
九頭龍自身も全てを忘れて肉欲におぼれ始めていた。

九頭龍が己のペニスを持ち、瑞穂の広げられた足の間に突きたてると、揉み解されたアナルは入れられるのを待ち望んでいるようにヒクヒクと震え、九頭龍のカリ首のはったソレを少し入れただけで瑞穂はビクリと飛び上がった。
そのまま奥まで挿入してやるとガクガクと彼は体を震るわせる。
「アァァァンッ...ンッ」
堅い肉棒をゆっくり奥へと押し込む。屈んだ腰と広げた足によって、奥まで入れることができた。
「うッンッ...」

「俺..でちゃいそう..」
瑞穂は恥らいながら潤ませた目で訴えかけてきた。

彼は、ほぼ仰向けになり腕を吊るされながら足を広げアナルに挿入されている。快感に悶え、陰茎はかすかに揺れて汁を出し、アナルはまとわりつくように九頭龍のいちもつを締め付ける。
九頭龍は瑞穂の堅いペニスを握ると出ないように調節しながら、前立腺をめがけて突き上げた。
「あああァァン!」
彼はツボを心得ているので瑞穂はたまらくなった。イきそうになると、手でペニスを締めあげ微妙に萎えさせる。萎えかけると奥まで突き入れアナル感覚の場所を刺激する。

「アアッ!!アアッ!!!」
「やめてヨォー!あハァんッ!」たまりかねた瑞穂は叫び声を上げた。

瑞穂は全身を貫く快感に身を委ね、より強い刺激を求めて腰を動かしていた。
そんな、可愛い叫び声を上げながら快楽を求める彼の様子に九頭龍も限界が来た。彼は欲望の赴くままに猛攻した。

「アアッ..アアッ..」瑞穂も唾液と共に喘ぎ声を漏らし、足を広げて腰を突き上げ、締め付けのきつくなったアナルは腸壁が絡み付く様にねっとりといちもつにまとわりつく。

瑞穂は、九頭龍が自分をイかそうと自分の為に腰を動かしている時よりも、彼自身がイこうとして激しく動物のように腰を動かしている時の方が燃えた。九頭龍が一心に己を放出しようと盛っているのを感じるだけで体が火照る...

----本来動物が雌に対してやる行為を、
何を勘違いしたのか男同士で雄の俺に対して行っている!!
端正な顔立ちの男らしい九頭龍が俺の中に放出しようと...----

そう思っただけで瑞穂は切ないような甘い感覚がこみあげてきた。

「ハァァンッッ..ッッ...」

グチュグチュと卑猥な音を立てながら前立腺を猛烈に突き上げられ瑞穂は射精した。
ビクビクと脈打つペニスから蜜が鍛えられた腹筋の上に流れ出した。九頭龍もほぼ同時に瑞穂の中に放った。

九頭龍は優しく瑞穂を抱きしめ接吻をした。ねっとりと舌と舌を絡ませ貪るように味わう、それはお互いの存在を確認しあう様な激しいキスだった。

世界の全てと隔絶された世界。ただ二人だけの...他に何も必要としない完結した世界で
この世には他に何もいらなかった。
全てを忘れて二人は獣のようにじゃれあい互いの肉体を求めあった。

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それから数日間、鴨居は自分の愚かな行為で取り返しのつかない事をしてしまったと悲嘆に暮れていたが、彼は家で瑞穂のデジタルビデオを観ながら無心に自慰をしていた。全てを忘れるためだったのかも知れない。
瑞穂の色っぽい顔や仕草。感じる姿、震える体。それらが彼の脳裏に焼きつき、腹の底を熱くさせた。SMのシュチエーションもその感覚に火を付ける。
彼は男に興味が無かったのだが、瑞穂を犯した感覚が忘れられなかった。自分が瑞穂のことを好きなのかは解らないが男の体で欲望を満たしていた。
彼はその後ビデオをどうしたかは解らないが、流布するのは止めたらしく、それは彼の秘蔵の宝物になり大切に保管されているようだった。

  --END--

2002/12/20
 

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**モドル**