『Infinite Sweet Pain』
+恋スル虜+

作:多雨島 ガロン


 

日も暮れかけた頃、巌瀬 瑞穂(いわせ みずほ)は家路を急いでいた。
彼は高校2年。親の仕事の関係で千住のG高校に、転入したばかりだった。
彼はラグビー部のレギュラーで俊敏な動きを求められるスクラムハーフを担当していた。(このポジションは太い首やガタイを求められるところではなく、足の速さやパス能力が重視されているところで比較的小柄な者でもできるポジションだ。)
その日はラグビーの大会予選が近く、部活が遅くまであったために帰るのが何時もより遅くなってしまっていた。
彼は近道をしようと思い、作業員のいなくなった工事現場を抜けることにした。ここは以前は空き地で通り抜けが出来ていたのに今では現場の周囲を回らなければならなくなっていてとても遠回りになっていた所だった。
瑞穂は目隠しをされた現場の中にこっそりと潜りこんだ。
そこはビルの建築現場らしく、建造物自体はガラスの入っていない窓や扉がある程度でほぼ完成している。作業員の居なくなった現場は機材や鉄骨が置いてあり、薄暗く気持ちの悪い廃墟のような光景をみせていた。

「ここは関係者以外立ち入り禁止だ!」

突然後から声をかけられ、瑞穂は驚きながら振り返ると、そこには190pはあろうかという男が立ちつくしている。
黄昏時だった上に、男の後ろに暮れかけた日があったため、顔は良く解らないが、良く見るとヘルメットを被り口元に手拭を巻いている労務者の男だった。その男は威圧的な素振りでこちらに近づいてくる。
「すみません。近道だったので抜けようとしちゃって。すぐに出ます!」
瑞穂は気まずそうに笑いながら即答で誤り、現場を出ようとした。
「今時のガキはやって良いことと悪いことの区別がつかねえらしいな!」
帰ろうとした瑞穂はいきなり胸ぐらを掴まれたかと思うと、体が浮くかと思うほどの
強い力で引き寄せられた。
「オレ、何も悪いことしてないですよ!」
男は馬鹿にしたような笑いを目に浮かべ、舐めるように瑞穂を見ている。
「人様の所有地に勝手に入って良いとおもってるのか?ああッ??」
瑞穂はおかしな因縁をつけられたと思い、平謝りに謝るしかなかった。
体格差から、力では勝てないと思い彼は必死に謝罪していた。
「すッすみません!!」
「悪いことをしたらどうなるか教えてやるよ!」
男はそう言うと、瑞穂のブラウスを一気に引き裂いた。

自分より体格のいい男を前に瑞穂は抵抗できず、恐怖を感じることしか出来なかった。
....しかし、何かが違う...殴られてすむのかと様子を見ていたが、軍手をはめた男の手は瑞穂の下半身に這っていき、股間のあたりをまさぐり始めている。
「うわッ!...!」
男の手拭を巻いた口は息が荒く、興奮しているようだった。

--ええ??俺女じゃないぜ!なんだよ!この状況?!--

一瞬混乱したが、機械油の匂いのこびりついた作業服を着て発情している男を目の前に、瑞穂は正気を取り戻し、背筋に冷やりとする汗をかいた。。
圧倒的な力の差にひれふす仔犬のように無力な自分を目の当たりにして...

--やッ犯られる!!--

「やッやめてください!」瑞穂はガラにも無く、
明らかに力の差を感じるこの相手に敬語を使っていた。
男は瑞穂を床に倒し馬乗りになり、ベルトに手を掛け、一心に外そうとしている。
そしてベルトを解いたと同時に下着もずらし瑞穂の陰茎を露出させていた。
--な!なにしてんだよ!!こいつ!!信じられネーー!!--

男は軍手をはめた手を瑞穂の首にあて身動きを取れないように押し付けている。
手拭いを少し上にずらした口は、瑞穂の萎えているイチモツを頬張り、飢えた獣のように猛烈な勢いでしゃぶりだした。
「あああッ!!」愕然とした瑞穂は驚きの声をあげたが、
大切な部分を噛み切られるような事態は避けたかったので、抵抗するのを諦めた。
男は抵抗しなくなった瑞穂に気分を良くしたのか、一掃激しく責め始めた。
軍手をはめた手は手首を起用に動かし男根の付け根を上下にさすり、舌は亀頭をワームのように蠢き口を上下させ吸引する。
「くッッ!..」
あまりの激しさに瑞穂は相手が男であることも忘れて勃起してしまった。
そして、同じ男なだけに、ツボをよく心得ているらしくその刺激は絶妙なのだった。
自慰でするよりも遥かに激しく切ない快感。
生暖かく柔らかい舌の刺激に甘美な疼きが下腹の奥から湧き出し、理性ではもはや抑えることができない。
「アアッ..うんッ...」瑞穂の口からは恥ずかしい声が漏れていた。
瑞穂は眉を寄せて喘ぎながら顔を火照らせ、体は一段と激しい刺激をもとめて自然に腰が動きだしてしまう。
「ヤ..めて....ください..」

「体はやめろなんて言ってないぜ!..へへへッ」
「乳首まで立たせて」

男は瑞穂の筋肉質で滑らかな肌の腹部に手を伸ばし、ゆっくりと撫で上げ桃色に染まり隆起する乳頭に触れた。
「あッ..」
瑞穂はその刺激に鳥肌がたちビクリと反応した。
瑞穂は恥辱感で赤面したが、それがまた一掃下半身を疼かせる。
片足を下着ごと制服から抜かれ足を広げられ、自慰ではしたことのない格好でPenisが責められている。
「ッ..ヤッ...」驚くほど彼は従順だった。
陵辱され抵抗できずにいる瑞穂は、上気させた顔に潤ませた瞳をして無防備な姿でPenisを晒している。ヒクヒクと震えるそこからは、透明なカウパー氏腺液を溢れ出させながら...
男は右手を自分の口に持っていき中指のところを噛み軍手を外した....そして指を舐めて唾液で濡らすと、瑞穂のAnalに指を二本挿入した。
「アアアッ」
甲高い声をあげ足を閉じようとしている瑞穂を抑えつけ、男は付け根まで指を押し込んだ。
「やめろーー!!」
瑞穂は懇願したが男は止めるはずがない。そして指がA感覚の地点に到達すると腹の底から鈍い甘美な刺激とともに激しい快感が彼を襲った。
「ああんッ..やッ...はアん」
鼓動が早くなり息が荒くなった瑞穂はPenisの堅さが増していた。
男は指でAnalを揉みほぐすと、自分のズボンから先走りで濡れたモノを取りだし、手に唾液を吐き出して潤滑油の代わりにたっぷりとつけだした。
そして挿入している二本の指を押し広げ、ヒクついている瑞穂のAnalに覆い被さるような姿勢でを静かに荒ぶるものを挿入させていった。
「ああうッ」
男の堅く反り返ったマラが直腸を圧迫し瑞穂は硬直した。
「力を抜くんだよ」
涙目になっている瑞穂は言われたとおりに力を抜いて従った。覆い被さって来た労務者の腹に挟まれて彼のPenisは力なく萎えかけている。
男は優しく腰を動かし、A感覚のツボを刺激しだすと、言葉にはできない淫靡な快感が瑞穂の前立腺を再び襲い始め、今までにない、Penisでは感じたことのない感覚が全身を貫き彼はぴくぴくと震えていた。
腹の奥の、Penisよりも敏感な部分が堅いそれにまさぐられ、力無く萎縮していたPenisがまた熱くなり、もはやそれは先走りとは言えないほどの液を出していた。
「はぁッ..ああああーーッ!やッやだ!!やめろッ!!」
労務者に覆い被さられ、男に犯されながら彼は感じていた。男の動きにあわせて腰を動かし、自分もイこうとしている。
「おかしくなりそう!...あんッ...」髪を乱しながら、涎で汚れる緩んだ口元は喘ぎ声を出していた。自分のものとは思えないその甘えるような喘ぎ声を聞いて、労務者も興奮しているよだが自分も興奮してしまっている。彼は朦朧としていた。
彼のAnalはイきそうになると堅く締まり
男もその動きで息を荒くし、大きく反ったPenisは激しく躍動し瑞穂の前立腺を刺激する。
男はまだイクつもりは無かった。
「...いッ..イきそうッ」「はあッはあッ...もう..」
「イクッ...うゥ」
ため息のように小さく漏れた声と同時に瑞穂はイってしまった。
鍛えられ割れた腹筋の上に白濁した蜜が震える陰茎からドクドクと流れだしている。
Penisが幾度となく射精し続ける動きと連動してAnalが締まり、上気した顔と涙ぐみ潤んだ瞳をしながら力なく横たわった瑞穂の姿態を見ながら(特に陽部を見ながら)男も頭に血が登り射精してしまった。
(不覚!!)
男はゆっくりとPenisを引き抜くと、
精魂尽き果てたかのように力なく横たわっている瑞穂の腹の上の蜜を舐め取り
服を着せだしていた。
瑞穂は眼を瞑り、もう抵抗するのは諦めて事が過ぎるのを待っていた。それは脱力感でもありだるさのせいでもあった。
暫くして眼を明けると、労務者はいなくなっていた。
そこには何事も無かったかのような静粛と月明かりに照らされた廃墟のようなビルがあるだけだった。

瑞穂は命があっただけまだ運が良かったと思っていた。
彼は周りを見回し、落ちていたカバンを見付けて拾おうとしたが、ふと見ると
壱万円札が二枚置いてあるのに気が付いた。
あの男の置き土産らしい。
「俺の値段は二万円かよ!!」
「相場はわからないけど、なんだか腹が立つな!!」先ほどまでは
命の有り難味を感じていたのだが、現金を見つけると突然怒りが込み上げてきた。
それはむしろ、その怒りは男へというより自分に対する怒りだった。

---このことはすぐに忘れた方がいい!!
誰かに相談できるようなものでもないし、なによりAnal-Fackで感じていた自分に腹が立つ!顔も解らない男に犯されて、女みたいにあんなよがり声をあげてたなんて!
俺はどうかしてる!!---
 

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

翌日、瑞穂は学校へ行くと、部室に見慣れない生徒がいるのに気がついた。
部員の数は25人程で全員の顔を覚えたはずだったが、その生徒だけ見たことが無かった。彼はその生徒のことを小声で友人に尋ねてみた。
「ああ、彼はここの部員だよ」
「今まで停学中だったけど解けて出てきたんだ」
「九頭龍 高雄(くずりゅう たかお)っていうんだけど。あの人は素行が悪くて有名なんだよね..」
彼は、4月に自分が入部して以来1ヶ月は学校に来ていないようだった。
見慣れない生徒は友人たちと楽しそうに談笑している。
その声を聞いて瑞穂は驚いた。その声は昨日の労務者の声と同じものだったのだ。
良く見ると背格好もそぶりも同じだ。
友人はなおも小声で続けた。
「九頭龍さんは停学中なのに日雇いのバイトをしていたらしいって噂があるんだよ!」
友人は屈託なく笑っているが、瑞穂は返事ができなかった。
九頭龍は間違いなくあの男だった。
思わず瑞穂は気がつかれないように顔を隠した。自分にも心臓があったのかと思うほどの激しい動悸に襲われながら、どうやってこの部室を出ようかと画策していた。
しかし隠れていても、いつかはばれてしまうことは解っていた。
{いっそ気が付かなかったフリでもしていた方がいいかも知れない}
そんな思いが脳裏をよぎったが、
彼はその九頭龍という男を遠目から観察してみることにした。
彼は部屋の端にあるベンチでけだるそうに壁にもたれながら、彼を取り囲むようにしている部員たちと話をしている。
髪は茶色に染めた短髪のウルフカットで、耳にあけたピアスがとても似合っている。
筋肉質だが無駄のないスリムな体に、象牙細工のような指....。
彼はラグビーや日雇いのバイトをしていたとは思えない、洒落た雰囲気を持っていた。
目じりの上がった奥二重の眼光は鋭いが、深海のような深い色の瞳は神秘的な雰囲気を湛えている。
彼は男の自分から見ても、色男だと思えるほどの容姿だった。彼のようになりたいと憧れる生徒はこの学校にも沢山いるだろうと容易に想像できる。
瑞穂は彼を見ながら鼓動が早くなっているのに気が付いた。
それは、九頭龍の容姿を見ながら昨日の出来事を思い出してしまっていたからだ。
引き締まった腹筋、厚い胸板、鎖骨から首筋にかけて漂う色気。逞しい肉体と欲情してそそり立った男根。彼の想像は留まる事を知らなかった。
部室の九頭龍とは反対側の隅のベンチに座っていた瑞穂は、友人たちの話を上の空に勃起していた。
顔は赤面し、九頭龍に解らないように下を向きながら。

瑞穂は足元を見ていたのだが、ふと見ると誰かが目の前に立っていることに気が付いた。
それは九頭龍だった。。
彼は気だるそうに後ろに体重をかけて首をかしげながらこちらを見下ろしている。
瑞穂は驚いてビクリと跳ね上がりそうになった。
「オマエが転入して来たっていう、新しいスクラムハーフの巌瀬か?」
彼は目を細めながら無愛想に語りかけてきた。
「俺はスタンドオフの九頭龍 高雄だ」
「近いポジションだからよろしく頼むな!」
九頭龍は右手を伸ばし握手を求めている。
瑞穂はその手に手を伸ばし、握手をした。
「よ...よろしく」

 -------END-------

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**モドル**

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