『Acid Age-Ruler-』
Scene.3

作:多宇嶋 ガロン

 

呉は生徒会室の書記や会計が仕事を終えて部屋を後にし帰った後も最後まで残っていた。
彼が書類の整理を終えて帰る頃には日も暮れ始めて、校内にも人影が疎らになっていた。彼がドアの外に出ると、自分が出てくるのを待ち受けていたかのような大妻と鉢合わせた。180pは超えるような猛者が腕を組み仁王立ちで鋭い目付きをして此方を睨んでいる。
「・・お前は・・・」
眼を細めていぶかしげな顔をする華奢な呉とは対照的に、彼は険しい顔でぶっきらぼうに答えた。
「話がある」
大妻はポケットに手をつっこみ厚い胸板を鳩胸のようにはらせて呉に向かってつき進んできた。それは不良の威圧する姿そのもので、呉は後ずさりしながら生徒会室に押し込まれた。

「イイ根性してるな。オ・マ・エ」大妻は呉を見下ろしながら口を開いた。

「な、なんだ!?その口は!」
「お前らの部なんか、なんとでもなるんだ!」
「それともお前は退学になりたいのか??」
「手を出してみろ!暴力事件として処罰してやるからな!」
呉は饒舌に喋る。

「手なんか出してね・え・だ・ろ!」確かに手は出されてはいなかった・・・
「俺は部なんかどうなったってイーんだよ!俺は欲しいものなんてねえ・・守りテェものもねェ!!!」
「俺は失いたくねェものなんてねーからな!」
「・・只一つ・・俺の好きな奴の心以外に欲しいものなんてねェんだよ!・・・」

「ぼっ・・僕のことか?」微妙に動揺しながらボソリと呉がこぼした。

「オメぇーな訳ネーだろ!!」
「オマエがちょかい出してる奴だよ!!」
「天童?」
「オマエが二度と奴に手を出せねーようにしてやるよ!!」

呉は驚いた顔で大妻を見上げた。
--・・・ってことはモホですか・・・という複雑な感情が入った驚きの顔だ。--

「オメーはやっちゃあなんねェことをしてたんだよ!ずっとな!」

大妻は筋肉質の胸と腹筋をグイグイとやさぐれた態度で呉に押し付け突き進んでいった。
呉は後ずさりしながら壁際に追い詰められた。

「何をするんだ!」

「この制裁を受けてもらうぜ!」

大妻は呉の学ランの胸ぐらを猛禽類のような俊敏さで鷲掴みに掴み、その学ランの懐をブラウスごと引きちぎるように引き裂いた。ボタンがはじけ飛ぶ。

「う”わ”あ”っ!!」

そして学ランを剥ぎ取り、嫌がるのを無理やり押さえつけブラウスで後ろ手に腕を縛りあげた。

黒髪で眼鏡の華奢なインテリタイプの呉は大妻のタイプではなかった。呉はビジュアル系風で脂肪のない痩せた体をしており繊細で抱きしめると壊れそうなところが彼の宗旨とは違っていた。
だが、彼は穴があればとにかく入れたいタイプだったので誰を犯すにしても血が沸き立ち始めている。そして犯すということに猛烈に陶酔しはじめていた。

大妻は呉のベルトのバックルに手を伸ばし、ファスナーを開けるとベルトの重さでスラックスが下に落ちた。
呉は大妻の体と壁にはさまれて身動きが出来ずにいた。

呉は追い詰められ温厚そうな顔を歪ませている。彼はセミビキニ(ヒップハンガーショーツ)を身に付けてはいるが生足を剥き出しにされ股間に大妻の足を挟みこまれて無理やり股を広げさせられていた。
手を後ろで縛られ痴態を晒されているという拘束で怖さもあったが、それにもまして陵辱感で勃起してしまいビキニからいきり立った竿が上に向け先端を覗かせていた。

大妻は口の端を上げて不敵な笑みをこぼした。
「オマエ、男にこんなことをされて嬉しいのか?」声を殺し笑いながら言った。

恐怖を感じているのに、呉は勝手に肉体が反応することに動揺した。
しかしプライドが勝っていたので、こんなことになっている自分を制するために強い姿勢を見せていた。

「無礼だぞ!キサマ!」
「負けん気が強ええ所がおもしれーじゃねーか!」
大妻は呉の股間を撫で上げながら器用な指使いで下着の上からモノを扱いた。

「はあうっ」
呉は身震いし、乳首を尖らせながら顔を赤らめ身もだえた。

「きっ、汚い手で触るな!!!」

「なんだァ・・その口は!」
「オマエは王子様かなんかなのかァ?オエ!・・立場を解ってねーようだな!」
「オマエは本当は掘られてえーんだろ?!ああァ?」

大妻は汚れないように自分の制服のボタンをはずす。ブラウスと学ランをはだけそこから厚い胸板が露出した。
彼からは部活が終わったあとでシャワーを浴びたのか石鹸の匂いしかしない。顔を見上げると黒髪の前髪の隙間から鋭い眼で自分を見下ろしており、怖さもあったが、若々しい肌触りの良さそうな肌をしていたのでその色気に圧倒された。
胸の筋肉の盛り上がりといい、大妻の鍛え上げられた肉体を見るとそこには漢としての完璧な姿があり、呉は目がくらむような感覚でその肉体に魅入ってしまっていたのだ。そして撫で上げられるペニスが勝手に反応してしまっていた。

呉は華奢で、スリムな水泳選手のような無駄の無い肉付きの体をしてはいたが非力だった。一応抵抗はしていたが、それは無駄なあがきでしかない。

呉は解剖されるカエルのように無防備に壁に貼り付けられ、ペニスが弄られていた。彼は必死に我慢していたが意に反してイチモツが硬くなり、次第に抵抗する意思が弱まっていく。そして甘い息が口から漏れ出した。

表情をあまり外に出さない、冷静で血の気ののないような白い呉の肉体は欲情して体が桜色に染まっている。
大妻は上着からローションを取り出し手にまとわりつけ、呉の下着の中に手を入れて茂みに覆われたペニスを直に撫で始めた。絞るように掴み撫で上げ、カリの部分を親指で丁寧になぞりだす。次第に扱く手は激しく動かされていったが、ローションによって滑りが良くなっていた為に痛くはなくそこからは透明な先走りが溢れ出した。

「アッ・・ゥッ・・」

ヌルヌルとしたその感触に呉は耐えられなくなっていった。
体が敏感になっていく。彼は口を緩ませながら、快感に抗えず顔を赤らめながら俯き恥辱感から眼をそらしていた。大妻は強引に片手で呉の顎を掴み口に噛み付くようにキスをした。乱暴だったが器用に舌を絡ませ、絶妙な舌使いで口内を舐め尽くし、その快感は目を閉じると背筋を貫き思考能力を低下させた。
呉は体を仰け反らせ体を委ね始めていた。

「はァ・・はァ・・」

大妻は顎を固定していた手を下にずらしていき、手の甲で首筋から鎖骨を滑らすように触れていき柔らかい乳首に微かに触れた。呉の体がビクンと跳ねる。

「クッ・・」
喉の奥から声にならない喘ぎが漏れ、
大妻は二本の指でタバコを持つような形で乳首を摘み、親指の腹でゆっくりと突起を撫でてやると乳首は色を増し堅くなった。
体がヒクヒクと震え、射精感が高まったのか、呉は腰を引いた。
唇が繋がったままだったので、仰け反りながら白い体が弓なりにそる。
胸を張り乳首を立たせて震えながら射精を我慢している。彼のその姿は扇情的だった。

「ア・・・ウッ」
乳首をこねまわしていた手は下に進み脂肪が無く堅いが肌触りの良い腹筋や腰を撫で、ペニスを握る手を通過しふぐりに到達した。

その間、手の刺激だけで射精しそうになっていたので、ペニスへの刺激は止めていたが、呉は自然に射精を求めるように腰を悶えさせていた。
大妻は唇を離した。

「どうしたんだよ、俺の手の中に射精する気なのか?」
「!!」

呉は突然掛けられた言葉で正気を取り戻し陵辱感が増した。

「オマエみたいな堅物が早漏なんて眼もあてられねーぜ!もう少し頑張れよ!」

大妻は余裕の素振りで笑っている。
呉は恥かしさで赤面した。

大妻は呉の下着に手を忍ばせふぐりを手の中に収めるとアナルからふぐりまでを手を動かしながら往復させた。そして蟻の門渡りを程よい圧力で押し、ラインに沿いながら鼓動に合わせるかのようなリズムで刺激する。それは最初はこそばゆさしか感じられなかったが、しだいに淫靡な感覚に変わっていった。ローションで滑る手はアナルの周りをなで、一度萎縮しかけたペニスに血が集まる。
明りを消した生徒会室は夕暮れの日差しだけで逆光になり大妻の広い肩幅とはだけた学ランとブラウスから見える胸筋と腹筋が眼に入る。
彼は後ろに体重を掛けた悠々とした姿で、それはあまりにも悠然とした姿だった為に勃起していないのだろうと思えた。そして自分を翻弄して馬鹿にしているのではないかと呉は感じた。

大妻の指は、呉のアナルのあたりを刺激していた。
その指が触れるたびに、秘部は収縮し、そしてピクリとペニスが呼応して動く。

「その手を離せ!」

呉はアナルへの愛撫に少なからず恐怖を感じ抵抗して叫んだが、大妻は左手で呉の足を持ち上げていたので、身動きが取れない。
慣れないことで萎えだしていたペニスを大妻は再度刺激し、カリ首のあたりをこねると抵抗していた呉が喘ぎながら大人しくなった。
その様子を見てローションで濡れた指はアナルに挿入され奥へと進められた。

「ウグッ・・」
指は奥まで難なく入れられ、中を探るように蠢いた。そして前立腺を探り当てそこを指で突き上げる。
「アアッ・・・や・・やめろ!いやだ!!」
汗を滲ませながら、体を反らせて息を弾ませる呉は黒髪が眼におちかかり、色っぽく悶え、ペニスを堅くさせていた。眼鏡の奥の眼が潤んでいる。

呉は射精を抑えようと我慢していたので絶頂間が持続していた。大妻は十分にアナルがほぐされたのを確認すると指を抜き、上着とブラウスを脱いだ。

そして呉を抱えあげると会議机に座らせ、ビキニのショーツを力まかせに引き裂いた。そしてそのショーツは下着の意味をなさないほど破かれそこからは性器が露出していた。
大妻は自分のスラックスを下ろすと下着からモノを取り出し立派な己のモノにローションを塗りだした。

大妻の怒張は扱くまでもなく腹に付きそうなくらい、いきり立っていた。先走りは露になりそれは下着も湿る程で、太く堅くぬらぬらと光っている。
そんな男の怒張が男である自分の尻に挿入されるのかと思った呉は恐ろしくなり。腕を縛られた状態で、全身には破られたインナーと靴下と館履きしか付けていない格好で涙を浮かべながら逃げようともがいていた。

「オイオイ、自分だけ楽しんでおいて逃げるなよ!」
「もっと気持ちよくしてやるからよ」

もがく呉の足を捕まえ机の上で足を広げさせ、破れた下着から覗くアナルにゆっくりとモノを挿入した。カリの部分が挿入され、徐々に中に突き進むと肉襞がねっとりと絡みつきヒクヒクとアナルは誘うように動いた。

「アグッ、、うわァ・・」呉はぎこちなく体を硬直させた。

大妻のイチモツは前立腺をみつけ、そこを攻めながらゆっくりと出し入れされる。
「ゥッ・・ゥッ・・」
足を無理やり開かされ前屈姿勢程のようにまでされて局部が晒され、大妻の堅くなったカリの部分が呉のアナルの性感帯を責める度に体中に甘い感覚が走りぬける。呉のペニスがヒクつき先走りを淫らに垂らしていた。
「見るな!・・」
前立腺が突き上げられると、呉は喉から裏声のような甘い声を漏らした。
「ァァッ・・」
拘束された細身の引き締った体が反り、彼は涙を浮かべた眼を細め射精しないように腰を逃がしながら必死にこらえていた。
大妻はそんな呉の腰を抑えこみ激しく突き上げ、彼のヒクつく亀頭を軽く手で刺激してやると、呉は我慢できずに白濁した液をドクドクと己の腹の上にこぼした。
「ああーーッ!・・」

大妻は相手の射精時の腹の奥の鼓動を感じ自分も射精した。呉は開放されると思い安堵していたが、大妻の怒張は射精してもなお堅さを失わなかった。そして彼は前傾姿勢になり呉の様子を見ながら先ほどにも増して激しくアナルファックを続けていた。

「もういい加減にやめてくれよ!」

大妻は呉のペニスを掴み扱きながら荒い息使いで呉の言葉に答えるように微かに笑った。そして激しく腰を突き動かす。
逃げ腰だった呉のペニスも扱かれて力を次第に取り戻し再度射精しようと堅くなっている。

「アアッ・・や・・やめろよ・・ハァ、、ハァ・・」

呉は甘い感覚に体が支配され頭の中が朦朧としていた。

「もっと飛ぼうぜ!俺について来いよ!」大妻は呉を誘うように促した。

呉は知らず知らずのうちに大妻の動きに合わせて腰を動かしていた。そして射精感を導かれていく。

「ああッ・・ああッ・・」呉はせつない甘い声を漏らしながら淫らに大妻を求めた。

二人は何度も射精した。
 

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--数日後。学校は平穏に時間が流れていた。--
 
 

天童は中庭のベンチに腰掛けてタバコを取り出した。大妻はそこを通りかかり天童がいることに気が付き、天童の居るベンチに向かうと、持っていたコーヒーを差し出した。

「これやろうか?」ぶっきらぼうに持っていたコーヒーを天童に渡した。
「スマンな!」天童はいつも大妻の好意に甘えていたので、貰える物はなんでも貰っていた。

天童はコーヒーを受け取ろうと手を伸す。そこで大妻の差し出された腕にDUNHILLの時計(RPMレザーストラップ)があるのを見つけた。

「オマエ・・それ、誰かがしてたぞ!まさか・・まきあげたのか?」
「んあ?・・これか・・・」
「貰った。」
「んなもん誰がくれるか!」

天童は漢としてのお洒落にこだわるタイプだったので、ブランド物には詳しかった。
大妻は両腕をベンチの背もたれに乗せて仰け反るような姿勢で何事にも無関心そうにくつろぎながら、天童に時計を差し出した。

「これ、やろうか?」
彼は物の価値などは解っていないような様子だった。

「人から巻き上げたもんなんかいるか!ボケッ!」

天童は前かがみに座り両腕を両膝にのせタバコを一服したあとにコーヒーを飲み、怪訝そうに大妻を見つめていた。

「そーか・・オヌシが脅かしたんか・・最近、生徒会の輩が顔を見せんと思っとったが
そう言う事か・・」

「脅かしてなんかネエよ!好意で貰った」
「行為で貰った?・・ハァ?」(謎)

二人は暫く見つめあっていたが、なにも解らなかった天童は空を見た・・
「まあどうでもええわい」

  END

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2003/4/30

 

**モドル**