大妻権造、彼はG高校に通う二年生で、空手部副主将をしていた。彼は、美しい黒髪を持つ硬派な男で野性味のある精悍な顔つきをし、藪睨みだが男前な顔をしていた。そして空手家特有の怖い眼光をし鬼気迫る雰囲気があり日本古来の武道を背負う男独特のオーラを漂わせていた。
堂々とした風体で肩で風を切って歩く・・・
彼は強靭な肉体を持ちそのガタイは圧倒的な力を感じさせる。エネルギーに満ち溢れるような彼は存在自体が男根のような男なのだった。
彼は美しかった。
美形であるというわけではないが、強さがなによりも彼を引き立て(肉体美的に)美しく見せていた、彼自身も自分自身が美しいと自覚しており、そして自信に満ちていた。その自信が彼の魅力をより一層引き出させていた。
道着を着た彼の姿などは校内のそれ系の男達のため息を吐かせるほどのもので、太い首と厚い胸板、何人病院送りにしてきたか解らない筋肉質な腕。彼の繰り出す蹴りや正拳。下段蹴り上段回し蹴りなどはかなりの破壊力で常人の到底及ばない世界に彼は生きている。
事実上この学校で神聖視されている最強の漢、--この学校に君臨するある男(応援団団長)--と互角に戦えそうな人間は彼しかいないと思われていた。彼はそんな最強な男と並べ賞され、同じように崇拝されていた。
--そして...彼の愛情は生まれてからこのかた全て男に注がれていた。--
彼は男が好きだった。それは後天的に男が好きになったというものではなく物心がついたときからの趣向で、男としての機能を果たすようになってからは自分を慕ってくる少年たちを手当たり次第に手を付けるようになっていたのだ。彼は気に入った男達を犯っていたのだが、彼自身、好きな男がイくのを見るのが好きだったので、その奉仕の精神も類まれなるもので、彼に手を付けられたノンケも(ホモではない人も)彼を崇拝するようになるのだった。勿論、そういう趣向を持っている少年たちにも彼はモテたのでここで語るまでもない。男性好きな男達にも彼は非常に好かれていた。
無敵で逞しいハードな男色生活を送っている大妻は何時も怖そうな眉のよったような男だったが、笑った時は少年のような表情を見せる純粋で純朴な硬派な男だった。
本来硬派という意味は鹿児島の方では、男の友情を大切にし女性との付き合いよりも男性同士の付き合いを大切にした者の事を言っていたらしく、それは男を趣向することをも指していた。そんな男の友情を大切にする男のことも硬派と言っていたらしい。日本ではで明治以前に江戸時代からの名残で西洋文明が入ってくる前まではそういう趣向はタブーではなかった。
そんな大妻は天童という同級生の男のことが好きだった。
天童は色白で美しく容姿端麗。彼は見つめるだけでそういう趣向を持った男達を勃起させてしまいそうな程の儚く潤んだ瞳を持つ美少年で、それでいてエラく手ごわい男なのだが、彼は恐らくこの学校で一番美しい。(校内には存在自体が美しい男や肉体が美しい男も沢山いたが、これは奇麗という意味合いでである。)
そして自分勝手でわがままで気まぐれで・・・へビのように恐ろしく皆に恐れられているような男なのだが。しかしそれは第三者の受ける印象で、自分の気に入らない相手に対しての態度であり彼に一度気に入られると彼にとても可愛がられた。
それは、苛めとしての可愛がるという表現も含めてだが・・・
・・・そして天童も漢気だった。
--大妻はそんな天童を抱いてあられもない姿で自分を誘うような有様を想像し、妄想を繰り広げていた。そんなことを想像すると何度でも抜けた。手コキは趣味ではないので適当に男を見繕って、男達を抱きながら天童のことを思い何度も抜いていた。
彼はノンケ(ホモではない人)もかなり落せた。その上一度犯したり事に及んだりした男達を夢中にさせるという自信もあったのだが、本当に好きな男に対しては尻込みをしていた。
・・・実際の所は何度も天童に強姦未遂をしていたのだが、どうも巧くいかないのだ。
天童は細身ながら武術を心得ているので、自分が襲っても柔道や合気道のような技で返されてしまう。天童は空手部の主将をしているのだが、彼の流派は自分の学んでいる王道の空手道ではなく彼の父親がしている古武術と融合した空手を学んでいるので御すのはとても困難だった。
彼はそんな高値の華の天童を想い、よく妄想にふけっていた。ストイックで性的なことには関心のない清純な天童を襲い、力ずくでねじ伏せ・・・犯し、彼を思い通りに調教する。
--最初は嫌がるだろうが次第に天童は言うことを聞くようになる・・・。--
彼はそんな思いに耽りながら、己の欲望を満たしていた。
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--呉--
生徒会長呉。
彼は黒髪のメガネをかけた人に好印象を持たせる一見優しい眼をした男だったが、そのメガネの下にには冷酷な光を持つ男だった。
僕はG高校の生徒会長をしている呉だ。
この学校は暴力が支配していて、腕に覚えのある者のみが幅を利かせているが、僕はその中では力は無いが、頭を使って考える参謀のような役割をしていた。グループ同士の喧嘩などで法律のことを持ち出したりトラブル解決の為に理論的に交渉したりし、事を収めるという役割をするのだ。校内の腕利きたちも僕のことは一目おいている。そういうチームのリーダー達などの後ろ盾を得ながら、僕は生徒会長にまで上り詰め、幅を利かせる地位についている。僕に手を出した人間は、僕と共生関係にあるチームのリーダー達などに可愛がられるということもあるので、僕に手を出すことはない。それを利用して--生徒会長という地位も利用しながら--僕は気に入らない連中をイジメていた。主に生意気な奴をである。最近では、空手部の主将の天童という奴に眼をつけている。天童と言う奴は命知らずで生意気な奴なのだ。そして校内では5本の指に入る兵(ツワモノ)なのだが、奴には弱点がある。
天童は空手部の存続に関しては全てを投げ出してでも部を守ろうとする弱点があった。それ以外のことに関しては、極悪非道な行いをするのだが。・・・・
ある日そんな天童を生徒会室に呼び出した。
奴の弱点は部が廃部になるということと部費を減らされるということ。そして奴の行いで自分自身が退部など、その辺をつつくと奴の反応が面白かった。
生意気で口が悪い(彼は容姿に似つかわない下品な言葉を喋るのだが)そんな暴力的な猛者が僕の言うことをハイハイと聞く。その辺りが面白くてたまらないのだ。
学ランを着崩した天童が会議室のように並べられた机の上座に座る僕に語りかける。
「なんの用じゃ」
「天童君。君は最近掃除をサボっているようだね・・・・」
「G高校の生徒は皆平等に当番をこなさなくてはいけないんだよ!」
「なんじゃと〜!誰にモノを言っとるんじゃ!」
「掃除なんぞ、わしの舎弟がかわりにしちょるわい!オヌシに言われる筋合いはないワ!」
「コロスぞ!コォラァ!」
血の気の多い天童は明らかに好戦的で挑発的な態度でものを言っていた。
「下品な人だ・・」
あきれたようにメガネを指で持ち上げると呉はクスリと笑った。
ひるむ様子はない。この学校の生徒はこういう人間ばかりなので特に驚きもしなかった。
「そんな口をきいて良いと思っているのかい?」
呉のメガネの奥の眼が異様な光を帯びながら冷酷に光る。
「先日あった空手部予算UPの申請を却下させても良いんだぞ!」
「・・・・」
天童は不機嫌な態度で口を噤んでいたが、暫くして口を開いた。
「キサマ・・・何が望みなんじゃ。」
「不真面目な生徒を改心させるのが僕たち生徒会や風紀委員の役目でね・・
君に特に恨みは無いよ」
「君には反省の意味を混めて、まずは手始めにこの部屋を掃除してもらおうかな・・」
「君は掃除の仕方を知らないんだろ?・・・フフフっ」
呉は冷酷な笑みを浮かべながら不適に笑っている。
「クソっ!」
天童は 苦虫を噛み潰したような顔をし、美しい顔を歪ませながら用具入れから箒を取り出して生徒会室の掃除を始めた。この教室には呉と天童の二人しかいない。
暫く箒でゴミを掃いていいると、呉が命令した。
「次は雑巾がけをしたまえ!」彼は強制した。
天童は腕まくりをししぶしぶと雑巾を取り出して床を拭きだした。
暫くすると呉が口を開く。
「おい!天童」
「君のその服装。おかしいだろう!?その学ラン短すぎる!校則違反だ!」
「それにそのズボンも!」
「緩めのズボンを腰の低い所で止めて、下着が見えそうになっているじゃないか!ズボンの丈が長すぎて裾を引きずっている!!」
「だったらどうなんじゃ!いちいちうるさいわい!!キサマ!マジでコロされてぇーんか?!!」
天童はたまりかねて毒つきながら叫んでいた。
「そんな下品な口を聞いて良いと思ってるのか?!」
呉は冷酷に答えた。
天童は、はがゆい思いをしながら冷静になり沈黙した。
「その学ランを脱いでココに置け」
呉は生徒会室の会議用に並べられた目の前の机に向かって指を刺しながら
指示していた。
天童は嫌々ながら--それはイジメでもあるのだが--眼の前の机に制服を脱ぎそれを並べた。
そして屈辱に耐えながら呉を見た。
「そんな潤んだ眼で僕を見ないでくれよ。僕はそういう趣味はないんだよ。」
呉は照れながら笑っている。
「!!!・・」
「そんなつもりはこれっぽっちもないわい!これはわしの普通の眼じゃ!」
天童は自分がなにげなく見つめたその表情で男が妙な感情を抱くのは知っていたが、ここでも彼は動揺した。
そして「ふざけるな!」と内心思いながら、彼はブラウスと下着のみで雑巾を持ち床をおとなしく拭きだした。
膝をつき雑巾がけをしている天童。
その様子を見て呉はむらむらとした感情がこみあげてきた。
天童は悪童で手も付けられない乱暴者だが童顔で色が白く眼は切れ長で奇麗な顔をしている。髪は黒曜石のような黒い光沢があり、日本的な美少年という感じなのだ。
そんな荒くれた野生児のような、誰の言うことも聞かない荒馬のような男が自分の言うことだけを聞いている。
呉は優越感に浸っていた。
天童はブラウス一枚とブランド物のセミビキニだけで、色白な体を晒しながら床を這いつくばり雑巾がけをしている。細身だがほどよく筋肉質な白い太腿がブラウスから見え、セミビキニも時々覗いている。天童は色素の薄い肌をしており白人のような透明感のある肌をしていた。
「天童!ここにも汚れがある。僕の足元も拭いてくれ!」
天童は屈辱に顔を歪めながらしぶしぶと言うことを聞いた。
天童が呉の足元の床を磨いていると、突然肩に呉の足が乗った。
ピクリと天童は反応し硬直した。
そして三白眼になり呉を睨む。
「靴紐が解けてしまったよ。結んでくれないか」
「!!」
「ホラ!片膝をついて結べよ!・・・なんだぁ??その眼は」
天童は拳を握り締めたが、怒りで震えながら言う通りにした。
{テメェ。マジでコロス!!おかしな脅迫さえなければこんな奴指先一つでシメてやるのに!!!}
ゆっくりと靴紐を結んでいる天童を見る。肩膝をつき膝に自分の足を置き、靴紐を従順に結んでいる。会長はそれを見て満足感に浸っていた。彼の頭をくしゃくしゃと犬を撫でるように撫でる。
彼は強くそして美しく男として申し分ない。そんな天童が自分の使用人のように振舞っている。そんな彼をずっと自分の身の回りにおいておきたくなってくる。とても気分がいい。ずっと自分の身の回りの世話から護衛から全てを自分の為に彼がこなす姿を想像する。
頭を撫でながら、ふと目を落すと片膝をついた白い足が視界に入った。天童のブラウスの下のボタンは外れており、その隙間から下着とき締った腹筋の下腹部の辺りが見えている。彼はその下の股間に視線を留めた。そこには男の証の微妙な膨らみがある。呉はホモでは無かったが、天童の象牙細工のような乳白色のきめ細かい肌の太腿の付け根にはどんな性器があるのか興味が沸いてきた。天童のような美形な男の性器。
彼の形の良いあどけない唇は先ほどまで屈辱の為に唇をかみ締めていたので唾液で濡れて赤く艶やかに光っている。こんな色のペニスがそこにはあるのだろうか?
犬などに悪戯をするように天童の下着を剥ぎ、そしてイチモツを勃たせると彼はどんな反応をするのだろう?呉はそんな想像をしながら欲情し勃起していた。
--別に男の体に興味があるわけじゃ無い。子供のころに犬や猫の性器を弄って勃たせて遊んでいたような悪戯みたいなものだ。--
呉は自分にそう言い聞かせながら自分が勃起していることを正当化させようと理由づけし、天童の下腹部に手を伸ばした。
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